Raspberry Pi Zero W/WHとは? バージョンとスペック、用途

ラズベリーパイZeroシリーズについて、詳しく紹介します。
Raspberry Pi Zero W/WHとは

Raspberry Pi Zero W
ラズパイの初代の小型Raspberry Piです。サイズはフリスクのケースとほぼ同じで、性能はRaspberry Pi 3 の半分か1/3ぐらいです。普通のサイズのシリーズと同じく、microSDに入れたOSを起動して使用します。
価格帯はおよそ800〜2,500円です。
バージョン
初代Zeroシリーズは、無印、W、WHの3バージョンがあります。違いは以下の通りです
バージョン | Zero | Zero W | Zero WH |
Wi-Fi & Bluetooth | なし | ◯ | ◯ |
ヘッダーピン | なし | なし | ◯ |
価格 | 800円〜 | 1,700円〜 | 2,500円〜 |
Raspberry Pi Zero
無線機能もヘッダーピンもないベーシックモデルです。GPIOを使用するにはヘッダーピンを自分ではんだ付けする必要があります。以前は1,000円以下で購入できましたが、今では入手困難です。

Zero
Raspberry Pi Zero W
ZeroにWiFiとBluetoothの機能を追加したバージョンです。GPIOを使用するにはヘッダーピンを自分ではんだ付けする必要があります。今でもたまに3,000円弱で入荷するお店があります。

Zero W
Raspberry Pi Zero WH
Zero Wにヘッダーピンがあらかじめはんだ付けされたバージョンです。GPIOを使用するとき、自分ではんだ付けをする必要がありません。はんだづけをしたくない or はんだづけに自信がない方向けです。今ではほぼ入手できません。

Zero WH
スペック
ラズパイZeroシリーズのスペックは以下のようになっています。
SoC | Broadcom BCM2835 |
CPU | シングルコア ARM v7 @ 1GHz |
GPU | VideoCore 4 |
メモリ | 512MB |
Wi-Fi | 2.4GHz 802.11 b/g/n |
Bluetooth | 4.1, BLE |
GPIO | 40ピン |
映像出力ポート | mini HDMI |
カメラ接続ポート | CSI-2 |
microUSBポート | 電源供給用 x 1、OTG x 1 |
用途
デジタルサイネージに使う
小型でmini HDMIの映像出力ポートがありますので、外部ディスプレイを接続してデジタルサイネージを作ることができます。ただし、通常のラズパイシリーズに比べて処理能力が劣るため、素早く多くの画像が切り替わる用途だと厳し目です。
IoT製品に組み込む
Zeroシリーズにはカメラもつながりますので、動物の見守りWiFiカメラなど、実際にRaspberry Pi Zero Wが組み込まれている製品はいくつかあります。
IoTの学習教材として使う
外部ディスプレイを接続してデスクトップ環境をきびきび動かすのにはなかなかきびしめのスペックですが、Raspberry Pi OS Liteをインストールし、SSHでリモート接続して使用するぶんにはサクサク動きます。
東工大が開催したオンライン科学教室「Raspberry Pi ゼロから始める冷蔵庫のIoT化」でRaspberry Pi Zero Wが使用されました。

titech.ac.jpより
おわりに
いかがだったでしょうか? 今ではなかなか手に入らないZeroシリーズですが、サイズが小さいことを生かして、これは!という使い方を探してみるのもおもしろそうですね😊