Raspberry Pi 4のメモリは2GB、4GB、8GBの3機種があってわかりにくいため、その選び方の紹介です。ラズパイ4の詳細スペックについてはこちらをごらんください。

結論として、4GBがおすすめです。4Kデュアルモニターで使用したり、64bit OSの性能をフルに引き出したい場合は8GBを選べばOKです。

 

メモリとは

ランダムアクセスメモリ(Randam Access Memory、RAM)の略で、計算命令やデータなどを一時的に保存しておける部品のことです。わかりやすい例えで言うと、何かの作業をする時の机の広さ、です。

メモリ内部に記憶されているものは電源を切ると消えてしまいます。作業が終わったら机を片付けるイメージですね。

ストレージとの違いは?

メモリと関連してストレージというものもありますが、これは一時的にではなく、長い間データを保存しておける部品です。iPhoneの128GBだとか、パソコンの1TBなどとなっているあれです。ラズベリーパイだとmicroSDカードの32GBなどがストレージにあたります。机の例えでいうと、ストレージは本棚に相当します。

メモリは多ければ多いほどよいと思われがちですが、多くてもただ多いというだけで体感性能に差がない場合もあります。

 

Raspberry Pi 4のメモリの種類

Raspberry Pi 4が発売された2019年当時は、1GB、2GB、4GBモデルの3種類がありました。これが翌年2020年に1GBは製造が終了し、代わりに8GBモデルが追加になりました。

2019年当時のイギリス・ケンブリッジの公式Raspberry Pi Storeにて

8GBモデルが出た理由は、Raspberry Pi OSの64bit化計画と無関係ではないと思われます。というのは、32bitのOSはメモリは4GBまでしか扱えないからです。

なお、Raspberry Pi 4の基板上のメモリをよく観察すると、そのメモリが何GBかわかります。

 

Raspberry Pi 4のメモリ1、2、4、8GB体感比較

1GB vs 2GB

1GBモデルはもうないので参考までにですが、デスクトップ環境を使用しない&重い画像処理などをしないのであれば変わりません。デスクトップ環境を使用する場合は2GBが少し早いです。なお、1GBモデルはデスクトップ環境を使用すると、画面表示に使うメモリを自動的に少なくします。起動スピードは2GBと同じです。

 

2GB vs 4GB

ほとんど変わりません。4Kデュアルモニタを使用する場合、4Kのほうがもたつきがないぐらいです。起動スピードは同じです。

 

4GB vs 8GB

特別なことをしないかぎり変わりません。起動スピードも同じです。

 

定価の比較

スイッチサイエンスの価格です。

機種 価格
2GB ¥ 8,360
4GB ¥ 9,702
8GB ¥ 13,090

価格だけを見ると4GBが良さそうにも見えます。ラズベリーパイのいいところは低価格&教育用ですので、教育用用途にしか使わないのであれば2GBが魅力的に見えます。

 

結論

ラズパイに慣れてくると外部ディスプレイ、マウス、キーボードは外して、OSもRaspberry Pi OS Liteにして、GUIは使わずCUIのみで使用する、などのケースもあり、よほど処理が込み入ったことをしなければ2GBでもOKです。子供の学習用用途、大人がちょっとラズパイをさわってみたい、そんな場合は2GBかと思います。

4GBが必要になるのは、常時ディスプレイをつないでChromiumブラウザーを開いて、Thonnyを開いて、カメラのプレビュー画面を出して、のようなことを日常的にしていて、YouTubeを見るのではなくローカルに保存したビデオを再生するとか、将来4Kモニタをつなぎたいとか、そういうニーズがある場合です。4GBモデルはほぼ制約なくいろいろなことができる万能モデルなので、おすすめする理由です。

8GBが必要なのはかなり限られる場合です。お金に余裕があり、4Kデュアルモニタにしたいとか、64bit OSの限界に挑戦したい、Chromiumのタブも30個開く、、、そういったケースですね。しかし、ラズパイ自体の性能が通常のPCに比べてかなり劣るので、4Kデュアルのメインマシンにする方はほとんどいないと思われます。

 

おわりに

いかがだったでしょうか? 現在Raspberry Pi 4の品薄状態が続いていますので、ぱっと在庫が復活したらそれを買ってしまうという手もありそうです。

ラズパイスクールの秋葉原の教室では1/2/4/8GBを揃えていますので、実際に全部触って比較してみたい方はぜひお問い合わせくださいね😊

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